MAを導入してもマーケティングはオートメーションにならない
1.マーケティングオートメーションは単なるツール
最近、「MA(マーケティングオートメーション)を導入したいんだけど、手伝ってくれないか?」というご相談をしてこられる企業が多くなってきました。ご相談者の頭には、「有名な企業が提供しているMAを導入すれば、きっと自社のマーケティング活動も捗るに違いない」という淡い期待が浮かんでいることが、手に取るように分かります。
でも、厳しい現実をお伝えすると、お金を出してMAを導入しただけでは、御社のマーケティングは自動化できません。MAはあくまでも「単なるツール」であり、そのツールを使いこなし、成果を創出するためには、マーケティングご担当者がMAの持っている機能を理解し、見込客発掘や追客のシナリオを設計し、その設計書通りにMAが機能するように、「指示」を出さなければならないのです。
2.マーケティングオートメーションには多数の機能がある
各MAによりそれぞれ使える機能が違いますが、代表的なところでは、自社ウェブサイトの訪問者分析、リードスコアリング(来訪者がどれくらいHOTなのかを測るための点数付け)、メール送信、キャンペーン管理、レポート作成などがあります。つまり、マーケティング担当者はMAを導入した後に、これらの機能を熟知し、「成果を出すために何をするべきなのか」「出てきた分析レポートを活用して、次はどのような手を打たなければいけないのか」などを考えなければならないのです。
さらに、MAを効果的に機能させるためには、分析対象であるWEBサイトに「ある程度の質・量のコンテンツ」が掲載されていなければなりません。スカスカのWEBサイトでは、せっかく来訪者があっても分析もできないですからね。良質なコンテンツを作成し、それをWEBに公開し、集客のためのSEO対策と広告出稿をして、多くの人がWEBサイトに来訪していただく、という事前準備がなければ、MAを入れても何も意味がないのです。
これからMA(マーケティングオートメーション)の導入を検討されている企業は、実際にMAを稼働させて、成果につなげることができそうか、自社のリソースでそれが継続的に実行可能なのか、などをしっかりと検討されることをおすすめします。もちろん、ツール選定からMA運営まで、ほぼ丸投げで代行してくれる会社もありますので、初期立ち上げ時には外注してしまうのも手と言えます。