日本政策金融公庫の特別貸付の提出書類 「新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書」を自動作成する機能を提供
新型コロナウイルス感染症の影響で、資金繰りが急激に悪化している中小企業は増加の一途をたどっています。日本政策金融公庫(国民生活事業)は、これらの事業者の資金繰りを支援するために、「特別貸付」を実施しています。
その申請の際に提出が求められる「新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書」(以下、売上減少申告書)の作成にあたっては、「最近1カ月の売上高」に加えて、「前年(前々年)同期の売上高」(業歴が1年1カ月以上の場合)などを明記する必要があります。
この申請書を会計事務所が、「簡単」「スピーディー」に作成し、関与先中小企業にいち早く提供できるよう、当社では以下のレベルアップを実施しました。
2.「売上減少申告書」の作成機能
(1) TKCが提供する「OMSクラウド(税理士事務所オフィス・マネジメント・システム)」(以下、OMS)には、TKC会員事務所の関与先企業の月次決算データを時系列に整理保存しています。このデータをもとに、「売上減少申告書」を自動作成するようにしました。
(2) 「売上減少申告書」の作成手順などは、以下の通りです。
①緊急支援関与先一覧画面の「日本政策金融公庫 特別融資」欄の[作成]ボタンから、日本政策金融公庫(国民生活事業)の特別貸付の申込書類「売上減少申告書」を作成し、PDFでダウンロードできるようにします。
②「売上減少申告書」には基本情報や科目残高を初期表示しますので、基本的には、確認のうえ[申告書の出力]ボタンをクリックするだけで作成できます。
ただし、月の途中から売上が減少しているケース等を踏まえ、金額等の各項目は修正可能とします。
なお初期表示した科目残高を修正していない場合は、「売上減少申告書」にTKCシステムで財務処理された科目残高を自動転記している旨の注釈を表示します。
(3) 提供開始日:令和2年4月22日(水)
TKCはこれからも、TKC会員事務所と連携し、中小企業の皆さまをご支援してまいります。
<ご参考>
■OMSクラウド(税理士事務所オフィス・マネジメント・システム)とは
税理士事務所に最適な業務フローを実現し、生産性と業務品質の向上を支援するシステム。
関与先企業の情報や会計事務所の情報をTKCインターネット・サービスセンター(TISC)で一元管理できるところに特長があり、それらの情報はすべてのTKCシステムに相互に連携するため、効率的に業務を行えます。
■OMSクラウドの「緊急支援関与先チェック」機能
OMSクラウドには、TKC会員事務所の関与先企業の月次決算データを時系列に整理保存しています。このデータをもとに、日本政府の緊急融資の要件(月次の売上高が前年同月と比較して5%以上低下した等)を自動判定する「緊急支援関与先チェック」機能を設けています。
なお、この機能により、TKC会員事務所は、以下の支援策の適用可否を判断できます。
①中小企業セーフティネットとの契約状況
1)契約者貸付を受けることができる生命保険契約の有無
2)中小企業倒産防止共済への加入の有無と貸付金の算定に必要となる契約月数
3)小規模企業共済への加入の有無と貸付金の算定に必要となる契約月数
4)中小企業退職金共済への加入の有無と契約期間
②政府系金融機関等の特別融資の貸付要件への該当
1)新型コロナウイルス感染症特別貸付(日本政策金融公庫)
2)危機対応融資(商工中金)
3)新型コロナウイルス対策マル経(日本政策金融公庫)
4)特別利子補給制度(経済産業省)
5)セーフティネット保証4号(中小企業庁)
6)セーフティネット保証5号(中小企業庁)
■株式会社TKCについて
株式会社TKC(https://www.tkc.jp/)は、事業目的に「会計事務所の職域防衛と運命打開」と「地方公共団体の行政効率向上による住民福祉の増進」を掲げ、創業以来、一貫して2つの分野に特化した情報サービスを展開しています。
税法・会社法・民法・行政法など、法律と深く関わりながら社会的責務を全うする税理士、公認会計士および地方公務員の業務遂行を、情報テクノロジーを媒体にして支援し、広く日本の経済、地域社会の発展に寄与してまいります。